003.3.高い料金でも生き残るウェブ制作会社

高い料金でも生き残るウェブ制作会社

 10年くらい前から家庭にパソコンがあるのが珍しくなくなり、少しお金を出せば誰でもDTPやウェブ制作に手を出せる状況になりました。そのため「ホームページは自分で作れるから」と言われることも少なくありません。
確かに今やウェブサイトは「誰でも作る」ことができることは確かです。それでは、決して安くない金額でウェブサイトを制作するウェブ制作会社と素人との違いは何があるでしょう? 素人が業務のウェブサイトを製作する場合の問題点を以下にまとめてみました。

1.ウェブサイト制作ソフトのみで制作することの弊害

 家電量販店などには、多くの「ウェブ制作ソフト」が売っています。これは専門用語で言えば、「WEBオーサリングソフト」と呼ばれるものです。これは、直感的なインターフェイスで、仕上がり状態を確認しながらウェブサイトが制作でき、公開する段階になって、各ブラウザで読むことのできるHTML形式に自動書き出しをしてくれることから、ウェブプログラミング(コーディング)の知識がなくても、簡単にウェブサイトを製作することができます。

 しかし、このようなソフトで書き出されたコードは、汎用性が低く、例えば「Internet Exprolerで見たときに問題がなくても、Firefoxで見たらレイアウトが大きく崩れてしまった」といった問題がある場合に修正することが非常に困難です。現在、主流となっているウェブブラウザは5〜8種類くらいあり、これらすべてで表示上問題が起きないことが求められています。ホビー向けの「ウェブ制作ソフト」ではこのような問題への対処はかなり困難です。さらに、適切なSEO対策も知識が無ければほぼ不可能です。このようなウェブサイトを検索エンジンで上位に来るようにさせることは非常に困難です。

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2.キャッチコピー・文章・写真等の材料をどうするか

 ウェブサイト制作には、内容を構成する文章や写真を用意する必要があります。個人商店などであれば文章や写真を自分で用意するのは問題ないかもしれませんが、それなりの企業であれば、これらの素材を自前で用意するのはおすすめできません。文章も写真も、外部に見せるためには最低限の品質やルールといったものがあります。文章であれば、表記の統一などの編集と校正が必須ですし、キャッチコピーであれば、独りよがりなものにならないことが重要です。写真であれば、第1章で述べたように、最低限の品質は確保したいところです。被写体によっては、プロでないと撮影できないものもあります。
  これらの要素は、いろいろな資料を参考にすることで、素人でもなんとか最低限のレベルのものは用意できかもしれません。しかし、そのための資料を調べる時間や、購入するための費用などのコストを考えれば、決して節約できたとは言えないのではないでしょうか。

3.サイト運営における「戦略」の欠如

 繰り返し述べてきたように、ウェブサイトが効果を出すためには、「サイトの目的」のための最適な表現方法・設計思想が必要であり、完成後の更新内容をどうするか、などの「戦略」を明確にしておくことが重要です。もちろんウェブサイトの運営のためのノウハウ本は多数出ているので、それらを読み漁れば素人でもある程度の「戦略」は立てられるかもしれません。しかしやはりそれにも時間とお金がかかります。
 本に載っていないことは、高額なセミナー等(実際には役に立たないセミナーも多い)に出て習得する必要もあります。

 これらのことから、素人が自分でウェブサイトを制作・運営することは、コストばかりかかって効果が僅少という結果となり、リスクが大きすぎると考えられます。ごく少数ですが、プロでなくても成功したウェブサイトの実例はあります。しかし、やはりそれを作った人は、大抵かなりの勉強をし、かなりの労力を費やしてそれを実践しています。 1〜3のどれも、自前で着手すれば時間もお金もそれなりにかかります。それなら、いろいろなウェブ制作会社の実例を見て、よい制作会社を探したほうが早いと思います。プロであれば、劇的な効果が出せなかったとしても、それなりの効果は期待できます。うまくいかなければ、戦略の練り直しによる、内容の変更も可能です。

本項のポイント―ウェブ制作の適正価格を見極めるために(3)

  • ウェブサイトは作るだけなら誰でもできるが、素人が業務で作ることはおすすめできない
  • 「プロ」の仕事は作るだけでなく「(効果が出るための)企画」をすること
  • 逆「企画」をしない制作会社には依頼しないほうが良い
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