003.2.費用対効果で考える、サイト制作料金

費用対効果で考える、サイト制作料金

 多くのウェブサイト制作会社が、「SEO対策」を自社の制作サービスの特徴として掲げています。 しかし、この「SEO対策」という言葉はあまりに常用されており、いったい何をすべきなのかという焦点がぼやけている感があります。 「SEO対策」が実際に何をするのか良くわからないという方は多いと思いますが、実は中小規模のウェブサイト制作会社にも正しく理解していないところは数多くあります。 例えば、ウェブサイト制作会社が「当社はSEO対策に強いです!」との文言を自社サイトに掲げていながら、そのウェブサイト自体がSEO対策を全く考慮していないという事例も散見されるほどです。

 ウェブサイトがその「効果」を発揮するためには、当たり前のことですが「サイトの目的」を決めることが必須です。 これが決まらないままにサイトを制作すると必ず失敗します。よくあるウェブサイトの目的として「売上のアップ」 「ブランド力の向上」などが多いですが、その場合どのような人たちに見てもらい、支持されることが大事か、 つまりある程度の明確なユーザー像を想定しなくては、どんなウェブサイトを作ればよいのかがわかりません。
 「激安」が売りの制作会社は、「効果」に対する戦略などは考えてくれません。あくまで、「ウェブサイトを作る」ことが目的であり、「完成して公開したら終了」というケースが多いです。さて、ウェブサイトを公開した後はどうすればよいでしょうか?
 追加料金を支払えば、更新作業はやってもらえるでしょう。しかし、何を更新しますか? ユーザーがどんな内容を求めているのかはっきりとわかりますか? これらが明確に分かっている人は、「激安制作会社」に発注することに何も問題はありません。明確で適切な指示を制作会社に出せばよいだけの話です。

SEO対策:内的SEO(以前の主流)と外的SEO(これから重要)

 しかし、元々のウェブサイトの内容・デザインにおいて、「サイトの目的」があいまいな説得力がないサイトが ユーザーの心に響くとは到底考えられません。激安ではない、ある程度の料金を設定しているウェブ制作会社の見積書には実作業工賃とは別に「企画費」という項目がある場合が多いです。「ディレクション費用」ということもあります。これは、ウェブサイトの「内容」を一から企画立案することを意味します。当社の場合は、「企画費」にあたる作業費はウェブサイト制作費に含まれています。ウェブサイトに限らず、各種の広告において「企画」以上に大事なものはありません。 例えば、雑誌広告やチラシ、テレビCMを見て「意味がよくわからない」ということはあると思います。「何の広告かわからない」とか「何が言いたいのかわからない」とか、ユーザーに伝わらない広告は無駄に終わります。 つまり、当社の立場から言わせてもらうと、「激安」制作会社は表面上の「それっぽい」デザインでサイトを製作するだけで、そのようなサイトは、各依頼者特有の「個性・特色」が伝わりにくいものになりがちだということです。
 個性や特色のないサイトが効果を発揮するでしょうか? もしかすると多少は効果があるかもしれません。しかし効果が出ない確率のほうが圧倒的に高いのではないでしょうか? 20万円以下で、効果のでないウェブサイト制作を依頼するか、50万円で効果の出るサイトの制作を依頼するか、よく考える必要があります。
 もちろん、高いからと言って必ずしも内容が伴わない場合も多いので、第1章の「ダメサイトを見分ける方法」も参考にしていただくことをおすすめします。

本項のポイント―ウェブ制作の適正価格を見極めるために(2)

  • ウェブサイトの内容を自分ですべて決めるべきか、決められるかを考える
  • 表面上の「デザイン(それっぽさ)」よりも「企画(内容・戦略)」を重視する
  • 同行他社との差別化のためには明確な「個性・特色」が必要なのでは?
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